台風や豪雨で床上浸水の被害で自宅から大量に出た水害ごみを「どのように処分すれば良いのか」と困っていませんか?
結論から言うと、災害で発生したごみは「罹災ごみ」として、自治体が処理手数料の減免で回収してくれる場合があります。
ただし、対象となるごみの種類や回収方法、減免額は自治体ごとに異なるため確認が必要です。
この記事では、罹災ごみの定義や種類、自治体での回収方法、そして自治体で対応できない場合の処分方法までを詳しく解説します。
災害後は衛生環境が悪化しやすいため、ごみの腐敗や悪臭によって健康被害が出るリスクを抑えるためにもぜひご一読ください。
災害で家から出る大量のごみは一般に「災害ごみ(災害廃棄物)」と呼ばれます。
ただし、自治体が災害ごみとして認定し、手数料減免や仮置き場での受入対象にするかは自治体ごとに異なります。
本記事では、自治体が災害ごみとして認定し、減免等の対象になるものを「罹災ごみ」として説明します。
目次
1.罹災ごみとは?
まずは罹災ごみがどのようなものかを理解するためにも、罹災ごみの定義や通常の家庭ごみとの違いを解説します。
それぞれ参考にしてください。
災害で発生した家庭廃棄物のこと
罹災ごみとは、台風・火災・地震・豪雨・洪水といった災害によって、家庭から発生する大量の廃棄物のことを指します。
例えば、使えなくなってしまった以下が該当します。
- 家具
- 家電
- 畳
- 布団
- 衣類
- 床下や庭に入り込んだ泥・砂
- 倒木や破損した建材
通常の家庭ごみとは異なり、罹災ごみは一度に大量に発生するという特徴があります。
そのため、普段のごみ収集では対応しきれないケースがほとんどです。
これを受けて自治体では、災害発生後に特別な対応として仮置き場を設置し、住民が罹災ごみを持ち込めるようにしています。
とはいえ、罹災ごみには可燃性のものだけでなく、金属やガラス、家電製品、さらには危険物も含まれるため、適切な分別と処理が求められます。
通常の家庭ごみとの違い
罹災ごみと通常の家庭ごみのわかりやすい違いは、自治体が処理手数料の減免という形で収集・処分してくれる点です。
通常の家庭ごみは、住民が日常生活で出すものであり、定期的な収集日に合わせて自己負担で処分するのが原則です。※無償で処分を行っている自治体も国内で3~4割ほどあります。
粗大ごみであれば、有料の処理券が必要になります。
一方、罹災ごみは災害という予期せぬ事態で発生するものであり、住民に過度な負担をかけないよう、自治体では災害廃棄物として特例的に無償回収を行います。
被災者の生活再建を支援し、地域の衛生環境を保つためです。
ただし、無償回収の対象となるかは自治体の判断によります。
災害の規模や被害状況によっては、一部のごみが有償扱いになる場合もあるため、詳細は事前に市区町村のホームページや窓口で確認してください。
2.罹災ごみの主な種類
罹災ごみにはさまざまな種類があり、処分方法も異なります。
- 可燃性ごみ
- 不燃性ごみ
- 家電類・危険物
- 災害特有のごみ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
種類1.可燃性ごみ
可燃性ごみとは、燃やせる素材でできた罹災ごみのことです。
具体的には、以下のようなものが該当します。
- 畳
- 木製家具(タンス、棚、テーブルなど)
- 布団・毛布
- 衣類・カーテン
- 紙類(本、書類、段ボールなど)
- カーペット・じゅうたん
これらは浸水や雨漏りで濡れてしまうと乾かしても使えず、罹災ごみとして処分が必要になります。
こうした可燃性ごみは腐敗しやすく、悪臭や害虫の発生源になりやすいため、できるだけ早く処分しましょう。
該当するか判断に困った場合は、自治体に問い合わせるか、仮置き場のスタッフに確認してください。
また、罹災ごみの受け入れ基準は自治体ごとに異なる場合があります。
そのため、一辺で180cmを超える大きいものに関しては、必ず自治体に確認を取るようにしましょう。
種類2.不燃性ごみ
不燃性ごみとは、燃やせない素材でできた罹災ごみのことです。
不燃性ごみの例としては、以下のようなものが該当します。
- ガラス製品(食器、窓ガラス、鏡など)
- 陶器・せともの
- 金属製品(鍋、フライパン、工具など)
- 家電製品の外装部分
- 石・コンクリート片
不燃性ごみは、可燃性ごみと同じ袋にまとめてしまうと処理施設で分別する手間が増え、処理が遅れる原因になります。
必ず別々の袋や場所に分けて保管してください。
また、割れたガラスや陶器は、けがをしないように新聞紙や厚手の袋で包んでから出しましょう。
石やコンクリート片についても、その大きさや量に受け入れ基準が定められている場合多いので、必ず自治体へ確認を取るようにしてください。
種類3.家電類・危険物
家電類や危険物は、通常のごみとは異なる処理方法が必要な罹災ごみです。
主に、以下のようなものが該当しますが、自治体によって内容は異なります。
そのため、必ず各自治体に確認するようにしてください。
【家電類】
- テレビ
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
- エアコン
- 電子レンジ・炊飯器
- パソコン・プリンター
【危険物】
- 乾電池・リチウムイオン電池
- スプレー缶・カセットボンベ
- 灯油・ガソリン
- 塗料・シンナー
- 消火器
注意が必要なのは、家電リサイクル法の対象となるテレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンです。
これらは通常、販売店や製造業者を通じたリサイクルが義務付けられています。
ただし、災害時に限って自治体が特例として回収する場合もあります。
該当するか判断に迷う場合は、「危険物」として別にまとめておくと安全です。
種類4.災害特有のごみ
災害特有のごみとは、通常の生活では発生しないものの、災害によって家の内外に入り込んだ汚れや残骸のことです。
具体的には、以下のようなものが該当します。
- 屋内外に入り込んだ泥・砂
- 流れ込んだ木くず・枝・落ち葉
- 倒壊した塀や壁の破片(がれき類)
- 浸水で流されてきた他人の所有物
泥や砂は、床下や庭に大量に堆積しやすく、そのまま放置するとカビや悪臭の原因になります。
スコップやバケツで取り除き、土嚢袋(どのうぶくろ)に入れて排出するのが一般的です。
上流から流れてきた場合など自らのものだとわからないときは勝手に処分せず、まずは自治体や警察に連絡して指示を仰ぎましょう。
がれき類は無理をせず、専門業者への依頼も検討してください。
3.自治体で回収してもらえる罹災ごみの種類
自治体によって回収対象となる罹災ごみの範囲は異なります。
- 一般家庭から出た家具・家電・日用品などのごみ
- 災害によって発生した泥や木くず
- 自治体が「災害ごみ」として認定しているもの
一般的に回収対象となるごみについて詳しく解説します。
種類1.一般家庭から出た家具・家電・日用品などのごみ
自治体が回収してくれる罹災ごみのなかでもっとも基本的なのは、一般家庭から出た家具・家電・日用品です。
具体的には、以下のようなものが該当します。
- タンス・棚・テーブルなどの木製家具
- ソファ・ベッド・椅子
- 畳・カーペット
- 小型家電(炊飯器、電子レンジなど)
- 布団・毛布・衣類
- 食器類・調理器具
いずれも、浸水や破損によって使用できなくなったものが対象です。
ただし、災害前から壊れていたものや、災害とは無関係に不要になったものは対象外となる場合があります。
「一部だけ濡れた家具」や「まだ使えそうな家電」の場合、自治体によっては「修理可能」とみなされ、回収対象外になります。
判断に困った場合は、自治体の窓口で相談するとスムーズです。
種類2.災害によって発生した泥や木くず
災害によって家の内外に入り込んだ泥・砂・木くずなどの自然物も、自治体で罹災ごみとして回収対象となります。
具体的には、以下のようなものが対象です。
- 床下や庭に堆積した泥・砂
- 川や水路から流れ込んだ土砂
- 倒木や折れた枝
- 流木・漂着物
- 屋根から落ちた瓦や破片
災害が原因で発生したものであり、住民が自力で処理するのが困難なため、自治体が特別に回収してくれます。
ただし、土嚢袋などに入れて指定の場所に出さなくてはなりません。
基本的には、災害によって新たに運び込まれたものが対象となります。
もともとあった庭土の処分は対象外となるため、注意してください。
種類3.自治体が「災害ごみ」として認定しているもの
罹災ごみとして扱われるかは、最終的には自治体が「災害ごみ」として認定するかによって決まります。
自治体ごとに独自のルールや基準があるため、同じものでも回収対象になる地域とならない地域があります。
判断に迷った場合は、市区町村のホームページや広報誌を確認するか、環境課や清掃課に直接問い合わせてください。
なお、罹災証明書を持っていると、自治体側も「災害によって発生したごみ」と判断しやすくなるため、早めに申請しておくことをおすすめします。
4.罹災ごみを回収してもらう流れ
自治体に罹災ごみを回収してもらう流れは、以下の手順が一般的です。
- 自治体の回収方法を確認する
- 分別ルールにしたがってごみをまとめる
- 回収場所に搬出する
それぞれ参考にしてください。
手順1.自治体の回収方法を確認する
まずは、お住まいの市区町村が定める罹災ごみの回収方法を確認しましょう。
災害発生後、多くの自治体はホームページや広報誌、防災無線などで回収方法を周知します。
確認すべき主なポイントは以下のとおりです。
- 設置場所
- 持ち込み可能な時間帯
- 自宅前や集積所で回収してくれる場合の日程の指定
- 罹災証明書や本人確認書類の要否
インターネット環境がない場合や、外出が困難な場合は、自治体の窓口に電話で問い合わせましょう。
手順2.分別ルールにしたがってごみをまとめる
次に必要なのは、自治体が定める分別ルールにしたがって、罹災ごみを種類ごとに分けてまとめることです。
一般的な自治体では、以下のように分別するように案内されています。
- 可燃ごみ(木製家具、布団、衣類など)
- 不燃ごみ(ガラス、陶器、金属など)
- 家電類(冷蔵庫、テレビ、洗濯機など)
- 危険物(電池、スプレー缶、灯油など)
- 災害残渣(泥、砂、がれきなど)
1つ注意として、上記の分別ルールは自治体によって内容が異なります。
家電類については小型家電以外は受け入れ不可(減免申請対象外)という自治体もありますので、必ず各自治体に確認するようにしてください。
分別する際は、指定袋や識別テープを使って、どの種類のごみなのかがひと目でわかるようにしてください。
危険物はほかのごみと絶対に混ぜず、透明な袋に入れて「危険」と明記しておきましょう。
分別が不十分だと、仮置き場で受け入れを拒否されたり、再分別を求められたりします。
手間がかかっても、この段階でしっかり分けましょう。
手順3.回収場所に搬出する
分別ができたら、罹災ごみを自治体指定の回収場所へ搬出しましょう。
回収場所には主に2つのパターンがあります。
【①仮置き場への持ち込み】
自治体が設置した仮置き場に、住民が直接ごみを持ち込む方法です。
スタッフの指示にしたがって所定の場所に降ろします。
混雑している場合は順番待ちになることもあるため、時間に余裕を持って行きましょう。
【②集積所での回収】
自宅前や地域の集積所に出しておき、自治体の収集車が巡回して回収する方法です。
申請制の地域では、回収時に罹災証明書や受付番号の提示を求められる場合があるため忘れずに持参してください。
5.自治体で回収対象外になった罹災ごみの処分方法
なかには、自治体で回収してもらえない罹災ごみもあります。
- 一般廃棄物処理業者に依頼する
- 特殊清掃業者に依頼する
それぞれ参考にしてください。
方法1.一般廃棄物処理業者に依頼する
自治体の回収対象外となった罹災ごみは、自治体の許可を持つ一般廃棄物処理業者に依頼できれば、安全かつ適正に処分できます。
一般廃棄物処理業者とは、市区町村から正式に許可を受けて、家庭から出るごみを収集・運搬・処分する事業者のことです。
自治体が直接回収できない量や種類のごみでも、これらの業者であれば法律にもとづいて適切に処理してくれます。
依頼する際の流れは以下のとおりです。
- 市区町村のホームページで許可業者のリストを確認する
- 複数の業者に見積もりを依頼する
- 料金と対応内容を比較して業者を選ぶ
- 契約後、指定日時に回収してもらう
注意すべきは、無許可業者に依頼しないことです。
無許可業者は、不法投棄や不適切な処理を行う恐れがあり、依頼者自身が法的責任を問われる可能性もあります。
許可証の有無を必ず確認してください。
方法2.特殊清掃業者に依頼する
罹災ごみのなかでも、汚染や悪臭が強く、通常の廃棄物処理では対応できない場合は、特殊清掃業者への依頼が推奨されます。
特殊清掃業者とは、災害現場や事故現場など、特別な知識と技術が必要な場所の清掃・復旧を専門とする業者です。
主に、以下のようなケースで活用できます。
- 下水が逆流して汚水が室内に充満した
- 腐敗した食品や生ごみによる強い悪臭が発生している
- 床下に大量の泥や汚水が溜まっている
- カビや細菌の繁殖が進んでいる
特殊清掃業者は、汚染物の分別・搬出だけでなく、除菌・消臭・洗浄までトータルで対応してくれます。
さらに、廃棄物処理業者への引き渡しまで一貫して行うため、依頼者の負担が軽減されます。
依頼する際は、以下の点を確認すると安心です。
- 産業廃棄物収集運搬業の許可を持っているか
- 災害復旧の実績があるか
- 見積もりが明確で、追加料金が発生しないか
災害後は精神的にも肉体的にも疲弊しているため、無理をせず専門家の力を借りるのも大切な選択です。
6.罹災ごみの撤去や汚れ・臭いにお困りならSpread株式会社へ
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7.罹災ごみが出たら適切に対処しましょう
罹災ごみは、台風や豪雨などの災害によって発生する家庭の廃棄物であり、多くの自治体で回収してくれる制度があります。
ただし、回収対象となるごみの種類や分別ルール、手続き方法は自治体ごとに異なるため、必ず事前に確認してください。
もし自治体で対応できないごみがあった場合は、許可を持つ一般廃棄物処理業者や特殊清掃業者に依頼できれば、安全かつ適切に処分できます。
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