床上浸水したときの初期対応手順は?原因や保険対応についても解説

床上浸水したときの初期対応手順は?原因や保険対応についても解説

自宅が床上浸水の被害に遭い、どう対応すべきか困っている方もいらっしゃるでしょう。

  • 「自治体や保険会社には連絡したけれど、この後、何から手をつければいいのか分からない」
  • 「自分で片付けるべきか、業者に頼むべきか判断がつかない」

このような不安を抱えている方に向けて、この記事では床上浸水の被害を受けた際に行うべき初期対応の手順、利用できる公的支援まで詳しく解説します。

火災保険や自治体の支援制度についても解説しているので、生活を再建する参考にしてください。

1.床上浸水とは?

床上浸水とは?

まずは「床上浸水」がどのような状態を指すのか、混同されやすい「床下浸水」と何が違うのかを解説します。

床上浸水の定義とは

床上浸水とは、その名の通り建物の「床の上」にまで水が入り込んでしまった状態を指します。

大雨や洪水などによって、居住スペースにまで泥水や汚水が侵入した深刻な被害状況です。

ただし、ここでいう「床」とは、居間や寝室など、現実に居住のために使用しているスペースの床を指し、玄関の土間やたたきは通常含みません。

床下浸水との違い

一方「床下浸水」は、浸水が建物の基礎部分、つまり床下に留まっている状態です。

床下浸水も現場復旧や除菌が必要ですが、床上浸水の被害はそれをはるかに上回ります。

一度床の上まで水が達すると、床板だけでなく、家電製品、家具、畳、カーペット、さらには壁紙や壁の内部にある断熱材、石膏ボードにまで泥水が浸透してしまうためです。

これにより、生活への影響が甚大になるだけでなく、修繕や復旧にかかる作業も広範囲かつ大規模になる点が特徴になります。

2.床上浸水が起きる原因とは?

床上浸水が起きる原因とは?

床上浸水の主な原因は、以下の4つです。

  • 大雨・台風などの自然災害
  • 排水設備や雨樋の詰まり
  • 地盤沈下や排水勾配の不良
  • 近隣での建築・道路工事の影響

それぞれ解説します。

原因1.大雨・台風などの自然災害

床上浸水のもっとも一般的な原因は、台風や集中豪雨などの自然災害です。

短時間に予測を超えるような大量の雨が降ると、地域の排水能力(下水管や側溝、排水ポンプなど)が限界を超えてしまいます。

行き場を失った雨水は道路に溢れ出し、低い土地にある住宅から浸水をはじめます。

場合によっては、マンホールなどから生活排水が逆流し、汚水となって家屋に流れ込むケースも少なくありません。

原因2.排水設備や雨樋の詰まり

自然災害だけでなく、自宅の設備における不備も床上浸水の原因となります

家の敷地内にある排水溝や、屋根の雨水を地上に流す雨樋(あまどい)に落ち葉やゴミ、泥などが詰まっていると、水は正常に排出されません。

その結果、大雨が降った際に敷地内に溢れ出し、建物の基礎や壁の隙間から水が内部に侵入してしまうのです。

これは、日ごろの定期的な点検や現場復旧である程度まで予防できます。

原因3.地盤沈下や排水勾配の不良

床上浸水では、土地や建物の構造的な問題も原因となり得ます

なかでも古い住宅地や埋立地、あるいは低地では、年月とともに地盤沈下している場合があります。

また、新築時からの設計や施工の問題で、敷地内の水を外の道路へスムーズに流す排水勾配(傾斜)が適切でないケースもあるでしょう。

こうした要因があると、雨水が家の基礎周りに溜まりやすくなり、わずかな隙間からでも建物内部へ侵入し、床上浸水を引き起こすのです。

原因4.近隣での建築・道路工事の影響

自宅や敷地に問題がなくても、近隣の環境変化が床上浸水の引き金になるケースもあります

例えば、近所で新しい家の建築工事や道路工事、宅地造成などが行われると、これまでの排水経路が変わってしまう可能性は捨てきれません。

その結果、一時的に雨水がご自宅側に集中して流れ込むようになり、想定外の浸水被害につながるのです。

3.床上浸水を放置するリスク

床上浸水を放置するリスク

床上浸水を放置する主なリスクは、以下のとおりです。

  • 水中汚濁物質の侵入による微生物の急速増殖
  • 微生物活動の活発化による悪臭や健康被害
  • 悪臭分子による腐食や分解など構造物被害

対応が遅れたり、現場復旧が不十分だったりすると、深刻な二次被害を引き起こすため注意しましょう。

リスク1.悪臭分子による腐食や分解など構造物被害

被害は進行していくため、深刻化する前に早急な対応が必要になります

水害環境における多くの被害は微生物活動によるものです。

水害時の河川水や下水、生活排水には以下のような高濃度汚濁物が混入しています。

  • 懸濁能有機物(SS)
  • 水溶性有機物(タンパク質・脂肪・糖類など)
  • 細菌群(大腸菌群・嫌気性菌など)
  • 腐植物・土壌粒子

これらが床下・壁体内・断熱材・木材内部に毛細管浸透および表面吸着により保持され、後続の微生物急速増殖(微生物分解)の原因となります。

リスク2.微生物活動の活発化による悪臭や健康被害

水害後に形成される「悪臭要因」は臭気としての不快感だけでなく、人体に対して化学的・生理的・微生物学的な健康影響をもたらす可能性があるのです。

湛水後の被害環境は嫌気性条件に傾きます。

この変化は微生物の還元性代謝や嫌気性代謝を優勢にし、悪臭性揮発成分の大量生成を加速させる原因となるのです。

さらに、微生物群は建材表面および内部にバイオフィルムという薬剤耐性を持つ自己防衛保護膜のようなものを形成し、臭気発生の持続性と再発リスクを高くします。

リスク3.悪臭分子による腐食や分解など構造物被害

悪臭分子は単に「臭いを発するだけ」の存在ではなく、化学腐食・材料劣化・微生物繁殖・樹脂分解・副生成物の生成・吸着残留など、構造体に複合的な損傷や機能低下を引き起こします

代表的な例は以下のとおりです。

  • 硫化水素やメルカプタンによる化学腐食
  • 揮発性脂肪酸(VFA)による酸性劣化
  • アミン類のアルカリ性による化学損傷
  • バイオフィルムによる構造的・化学的ダメージ
  • 有機汚濁物の腐敗生成物による二次損傷
  • アルデヒド類やケトン類などの化学的副生成物の放散 など

4.床上浸水したときの初期対応手順

床上浸水したときの初期対応手順

床上浸水したときの初期対応手順は、以下のとおりです。

  1. 安全を確認しブレーカーを切る
  2. 写真を撮って状況を記録する
  3. 可能な限り水を排出する
  4. 罹災証明書の申請を行う
  5. 保険会社へ連絡する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

手順1.安全を確認しブレーカーを切る

何よりもまず、自身の「安全確保」が最優先です。

まずは家のブレーカーのメインスイッチを切り、すべての電源を遮断してください

ただし、もしブレーカー自体が水に浸かっているなど、操作が危険だと感じた場合は絶対に触らず、すぐに電力会社に連絡して指示を仰ぎましょう。

手順2.写真を撮って状況を記録する

床上浸水の片付けや水の排出をはじめる前に、必ず被害状況の記録を行ってください

家の外であれば、家の四方から撮影して水位が分かるようにします。

可能であれば、壁にメジャーを当てて、水位が具体的に何cmだったかが分かるように撮りましょう。

また、家の中についても部屋全体の被害状況や家電、家具、壁、床など、水に浸かった被害箇所を撮影してください。

いずれの写真も罹災証明書の申請や、火災保険の請求を行う際に、被害を証明する貴重な証拠になります。

手順3.可能な限り水を排出する

床上浸水の安全が確認でき、写真撮影が終わったら、家の中に残った水をできるだけ早く排出する作業に移りましょう

水が残っている時間が長ければ長いほど、建材が水分を吸い込み続け、カビや腐食のリスクが高まってしまうためです。

水中ポンプがあれば理想的ですが、ない場合はバケツやスコップ、ちりとり、雑巾などを使って、泥水ごと外にかき出します。

この作業は体力的にも過酷であり、また衛生的にも良くないため、絶対に無理をせず、家族や近所の人と協力しながら可能な範囲で行ってください。

手順4.罹災証明書の申請を行う

床上浸水の被害状況の記録が済み、水の排出ができたら、速やかにお住まいの市区町村の役場(防災担当課や税務課など)に罹災証明書の交付を申請してください

罹災証明書とは、災害によって自宅が「全壊」「中規模半壊」「準半壊」など、どの程度の被害を受けたのかを公的に証明してもらうための大切な書類となります。

この証明書が、後ほど説明する公的な支援制度を受けるために必要です。

申請を行うと、後日、自治体の調査員が被害状況の調査を行うために自宅を訪問してくれます。

手順5.保険会社へ連絡する

火災保険に加入している場合は、契約している保険会社、または契約を担当した保険代理店に速やかに連絡を入れましょう

台風や豪雨による浸水被害は、火災保険に「水災補償」が付帯されていれば、補償の対象となる可能性があります。

電話口で、オペレーターに、いつ、どこで、どのような床上浸水の被害があったかを正確に伝えてください。

保険金の請求手続きにおいても、手順2で撮影した被害状況の写真が証拠資料となりますので、大切に保管しておきましょう。

5.床上浸水で火災保険は使える?

床上浸水で火災保険は使える?

先述のとおり、台風や豪雨、洪水などの自然災害による浸水被害は、ご加入の火災保険に「水災補償」が付帯されていれば、補償の対象となる可能性が高いです

水災補償では、一般的に「床上浸水」または「地盤面(建物の基礎の上端)から45cm以上の浸水」が発生した場合に、保険金が支払われる仕組みになっています。

ただし、火災保険の契約には、「建物のみ」を補償対象とする契約と、建物に加えて「家財(家電製品や家具など)」も補償対象とする契約があります。

詳しくは保険証券を確認するか、保険会社に直接問い合わせてみましょう。

建物と家財、それぞれに保険金が支払われるか、いくらまで補償されるのかを確認してください。

6.床上浸水の被害に遭ったときに受けられる公的支援

床上浸水の被害に遭ったときに受けられる公的支援

床上浸水の被害に遭ったときに受けられる公的支援は、以下の2つです。

  1. 被災者生活再建支援制度
  2. 災害救助法

それぞれ解説します。

公的支援1.被災者生活再建支援制度

被災者生活再建支援制度は、自然災害によって居住する住宅に「著しい被害」を受けた世帯に対して、生活の再建を後押しするために「支援金」を支給する制度です

支援金は、被害の程度(罹災証明書によって判定)に応じて支給されます。

  • 全壊世帯 → 最大300万円
  • 大規模半壊世帯 → 最大250万円
  • 中規模半壊世帯 → 最大100万円

この制度は被害の大きい世帯を対象としているため、床上50cm未満の浸水による「半壊」「準半壊」「床下浸水」の場合は、原則として対象外となります。

公的支援2.災害救助法

災害救助法は、災害によって多数の人が被害を受け、通常の生活を営めなくなった場合に適用される法律です

お住まいの地域が「災害救助法」の適用地域として指定されると、以下のような応急的な支援が受けられます。

  • 避難所の設置・運営支援
  • 炊き出しや、食料・衣類・寝具といった生活必需品の配布
  • みなし仮設住宅など、一時的な住居の提供
  • 感染症予防のための除菌作業や、医療・助産の提供

代表的な支援の1つに住宅の応急修理制度もあります。

これは、「半壊」「床上浸水」の被害を受けた世帯が、日常生活に必要な最小限度の部分(台所やトイレなど)を修理する場合に、その費用を自治体が支援するものです。

※上限約57.4万円(平成29年度基準)、所得制限あり

7.床上浸水の修理・復旧は業者に依頼すべき?

床上浸水の修理・復旧は業者に依頼すべき?

安全と確実性を最優先するならば、専門業者への依頼を強く推奨します。

水に浸かってしまった家具や畳の処分、床の表面の現場復旧、市販の除菌薬による一次的な除菌などは、自力でもできるかもしれません。

しかし床上浸水の復旧作業は、見た目以上に専門的な知識と技術が必要になります。

なかでも、床下や壁の内部にまで入り込んだ泥水や汚泥の除去・乾燥、カビや細菌の除去・除菌などの作業は、一般家庭用の機材では困難です。

中途半端な対応は、むしろ深刻な健康被害や建物の腐食といった問題を残してしまう事態につながるため、専門業者への依頼を検討するのが賢明だといえます。

8.床上浸水にお困りなら私たちSpread株式会社にお声がけください!

床上浸水にお困りなら私たちSpread株式会社にお声がけください!

床上浸水にお困りなら、私たちSpread株式会社にお声がけください

一般のご家庭では対応が難しい以下の内容をトータルで対応いたします。

  • 床下や壁内部の乾燥
  • 徹底的な除菌処理
  • しつこいカビの除去
  • 臭気対策 など

私たちは、単に見た目をきれいにするだけでなく、再び安心して暮らせる衛生的な環境を取り戻すことを第一に考えています。

「どこから手をつけていいか分からない」「床下の泥がどうなっているか不安」という場合でも、まずは私たちにご相談ください。

被害状況を正確に診断し、最適な復旧プランをご提案します。

>>Spread株式会社 | 復旧・修復・回復・除去・掃除の4RCならお任せください

9.床上浸水があったら早期対応を心がけましょう

床上浸水という大変な被害に遭われた際、もっとも重要なのは早期に正しい対応を取ることです

この記事を参考に、落ち着いて対応してください。

解説したとおり、水が引いた後の片付けや現場復旧、除菌作業は、感染症などの健康被害のリスクを伴う過酷な作業です。

決して無理をせず、乾燥や除菌が必要な部分は私たちSpread株式会社にご相談ください

>>Spread株式会社 | 復旧・修復・回復・除去・掃除の4RCならお任せください

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