エアコンのカビは放置しないで!自分でできる掃除方法や業者に依頼すべきケースを解説

エアコンのカビは放置しないで!自分でできる掃除方法や業者に依頼すべきケースを解説

エアコン内部は湿度が高く温度変化も激しいため、カビが繁殖しやすい環境です。

一度発生したカビを放置すると健康被害が引き起こされるだけでなく、エアコン自体の寿命も縮んでしまう可能性があります。

しかし「カビを除去したいけど難しそう…」「業者に依頼すべきか迷っている」という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、エアコンのカビ対策について、自分でできる掃除方法から業者に依頼すべき場合の判断基準まで、具体的な手順とポイントを解説します。

エアコンの臭いが気になる方、カビ対策に悩んでいる方は、ぜひ最後までご一読ください。

1.エアコンの臭いはカビが原因?

エアコンの臭いはカビが原因?

エアコンから発生する不快な臭いの多くは、カビが原因です。

特に酸っぱい臭いや湿った土のようなジメジメした臭い、モワッとした不快な空気感を感じる場合、カビが繁殖している可能性が極めて高いと考えられます。

このような場合は、フィルターや吹き出し口をライトで照らしてみましょう。

黒い斑点や汚れが見られる場合、それはカビが繁殖しているサインです。

では、なぜエアコンにカビが発生するのでしょうか。

主な原因は、エアコン内部で発生する結露です。

冷房運転時にエアコン内部の温度が下がると、空気中の水分が水滴となって付着します。

この水分と、フィルターや吹き出し口、ルーバーに溜まった汚れやほこりが組み合わさることで、カビの繁殖に最適な環境が整ってしまうのです。

カビ臭い空気を長時間吸い続けることで健康面に悪影響がおよぶ可能性があるため、早めの対処が重要です。

臭いを感じたら、カビの存在を疑い、点検・清掃を検討しましょう。

2.エアコンのカビを放置することで生じる3つのリスク

エアコンのカビを放置することで生じる3つのリスク

エアコンのカビを放置すると、以下のような深刻な問題につながる可能性があります。

  • 健康被害
  • 冷暖房効率の低下
  • 修理・交換コストの増加

それでは、具体的にどのような影響があるのか見ていきましょう。

リスク1.健康被害

エアコンに繁殖したカビは、私たちの健康を脅かします。

特に注意が必要なのは、アレルギー反応です。

カビ胞子を吸い込むことで、くしゃみや鼻水、目のかゆみといったアレルギー症状が現れることがあります。

さらに深刻な場合は、喘息の発作を誘発したり、のどや気管支に炎症を引き起こしたりする可能性もあります。

特に影響を受けやすいのは、免疫力の低い子どもや高齢者です。

健康な成人よりもカビの影響を受けやすく、症状も重くなる傾向にあります。

また、普段から花粉症やアレルギー性鼻炎に悩まされている方も、カビによって症状が悪化することが多くなります。

リスク2.冷暖房効率の低下

エアコン内部にカビが発生すると、空気の流れが妨げられ、冷暖房の効率が著しく低下します。

フィルターや熱交換器にカビや汚れが付着することで、空気の通り道が狭くなり、設定温度に到達するまでの時間が長くなってしまいます。

その結果、エアコンは通常よりも長時間運転する必要が生じ、電気代の上昇が招かれてしまうわけです。

仮にカビによる効率低下で20%程度余分に電力を消費するようになると、月々の電気代が数千円単位で増加する可能性があります。

また、エアコン自体に必要以上の負荷がかかることで、機器の寿命も縮まってしまいます。

リスク3.修理・交換コストの増加

カビを放置していると、エアコンの内部に深刻なダメージが加わります。

湿度が高いエアコン内部に溜まったホコリの上でカビが繁殖して、アルミニウムや銅といった金属部品を劣化させる原因となります

特に熱交換器や配管系統が影響を受けやすく、この部品が傷むと、エアコンの修理のために高額な費用が必要です。

さらにカビによる腐食が進行すると修理をしても直らない状態になってしまい、十数万円の出費を強いられる可能性があります。

定期的なメンテナンスと比べると、その費用は数倍から数十倍にもなりかねません。

3.エアコンのカビ掃除は業者に依頼すべき?

エアコンのカビ掃除は業者に依頼すべき?

エアコンのカビ掃除を業者に依頼すべきかどうかの判断基準は、以下の通りです。

  • 分解が必要な場合は業者に依頼すべき
  • 分解しない場合は自分でも掃除できる

それぞれ解説します。

分解が必要な場合は業者に依頼すべき

エアコン内部の熱交換器やファンにカビが発生している場合は、必ず専門業者に依頼しましょう。

この部品は本体を分解しないと掃除できず、素人が無理に分解すると故障の原因となります。

また、分解清掃には専門的な知識と技術が必要です。

誤った方法で清掃すると、電気系統のショートや部品の破損を引き起こす可能性があります。

さらに自分で分解すると、メーカー保証が無効になることもあるため要注意です。

カビの臭いが強い場合や送風時に目に見えるカビが飛んでくるなどの症状がある場合は、内部のカビが進行していることが多いため、すぐに業者に相談することをおすすめします。

分解しない場合は自分でも掃除できる

エアコンの表面部分のカビ掃除は、正しい知識があれば自分でも十分に対応可能です。

具体的には、フィルター、吹き出し口、ルーバーなどの外部パーツが清掃の対象となります。

市販のエアコン洗浄スプレーを使う場合は、電気系統に水や洗剤が入らないよう要注意です。

また、スプレーを使う際は、必ず換気を行い、マスクや手袋を着用して作業しましょう。

フィルターは2週間に1回程度、吹き出し口やルーバーは月1回程度の清掃がおすすめです。

ただし、カビの再発が続く場合は内部にも問題がある可能性があるため、専門業者による点検を検討してください。

4.エアコンのカビを自分で掃除する方法

エアコンのカビを自分で掃除する方法

エアコンのカビは、部位に応じた適切な掃除方法で効果的に除去できます。

ここでは、フィルター、吹き出し口、ルーバーの安全かつ確実な掃除方法を紹介します。

  • フィルターを掃除する場合
  • 吹き出し口を掃除する場合
  • ルーバーを掃除する場合

それぞれ参考にしてください。

方法1.フィルターを掃除する場合

フィルターはもっともカビが発生しやすい部分であり、定期的な清掃が欠かせません。

まず、掃除機、中性洗剤、柔らかいブラシ(またはスポンジ)、清潔な布を用意してください。

最初にエアコンの電源を切り、説明書を参考にフィルターを慎重に取り外します。

次に、掃除機でフィルター表面のほこりを軽く吸い取り、中性洗剤を溶かしたぬるま湯にフィルターを浸し、柔らかいブラシやスポンジで優しくこすって汚れを落としましょう。

洗浄後は水でしっかりすすぎ、風通しの良い場所で完全に乾燥させます。

このとき、直射日光は避けてください。

フィルターが完全に乾いたら元の位置に取り付け、最後にエアコンを試運転して正常に動作するか確認してください。

方法2.吹き出し口を掃除する場合

吹き出し口のカビ掃除には、すすぎが不要な中性洗剤、布、綿棒(または小型ブラシ)、必要に応じてエアコン用クリーナーを準備します。

まず安全のため、エアコンの電源を必ずオフにしてください。

次に、吹き出し口周辺を布で丁寧に拭き、表面のほこりや汚れを除去します。

手が届きにくい内部は、綿棒や小型ブラシを使って慎重に清掃してください。

頑固な汚れには市販のエアコン用クリーナーが効果的です。

クリーナーを吹きかけ、説明書の指示にしたがって数分放置した後、汚れを丁寧に拭き取ります。

掃除完了後は必ずエアコンを試運転し、異常な臭いや動作がないか確認しましょう。

方法3.ルーバーを掃除する場合

ルーバーの清掃には、すすぎ不要の中性洗剤、布、柔らかいブラシ(または綿棒)、乾いた布を用意します。

作業は必ずエアコンの電源を切ってから開始してください。

説明書を参考に、ルーバー(風向きを調節する部品)を慎重に取り外し、湿らせた布で全体の汚れを拭き取り、細かい部分は綿棒や柔らかいブラシを使って丁寧に清掃しましょう。

清掃後は乾いた布で水気をしっかり拭き取り、完全に乾燥させることが重要です。

ルーバーが乾いたら、元の位置に正しく取り付け、スムーズに動作するか必ず確認してください。

5.エアコンのカビを掃除する前に知るべき2つの注意点

エアコンのカビを掃除する前に知るべき2つの注意点

エアコンのカビを効果的に掃除するためには、事前に確認しておくべき2つの注意点があります。

  • ドレンホースに詰まりがないか確認する
  • 水や洗剤がかからないようにする

それぞれチェックしておきましょう。

注意点1.ドレンホースに詰まりがないか確認する

ドレンホースの詰まりは、エアコン内部のカビ発生を加速させる大きな要因です。

エアコンの運転中に発生する結露水は、通常ドレンホースを通って外部に排出されます。

しかし、ホースが詰まると結露水が内部に滞留し、カビの温床となってしまいます。

定期的な点検方法として、ドレンホースの出口から水が正常に流れているかを確認しましょう。

また、ホース内部に汚れが溜まっている場合は、市販のドレンクリーナーや掃除機を使用して吸引するのが効果的です。

特に梅雨時期や冷房使用が多い夏場は、月1回程度のチェックを習慣にすることをおすすめします。

注意点2.水や洗剤がかからないようにする

エアコン内部には精密な電気部品が数多く配置されているため、水や洗剤が直接かかると重大な故障につながる可能性があります。

特に基板やモーター周辺は要注意です。

掃除をする際は、必ず電源を切り、水分を固く絞った布で拭き取るようにしましょう。

スプレー式の洗剤を使う場合は、直接エアコンに吹きかけるのではなく、布に含ませてから掃除することが重要です。

また、掃除後は完全に乾燥させてから電源を入れるようにしてください。

もし誤って電気部品に水がかかってしまった場合はすぐに電源を切り、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。

6.エアコンのカビを発生させないようにする3つの予防方法

エアコンのカビを発生させないようにする3つの予防方法

ここでは、カビの発生を防ぐための3つの予防方法を紹介します。

  • 送風運転をする
  • 定期的にフィルターを掃除する
  • 汚れている箇所は拭き掃除をする

それぞれ参考にしてください。

予防方法1.送風運転をする

エアコンのカビ予防でもっとも重要なのが、送風運転で内部を乾燥させることです。

冷房運転後に30分程度の送風運転を行うことで、エアコン内部に溜まった結露水を効果的に乾燥させられます。

特に梅雨時期や真夏は湿度が高く、カビが発生しやすい環境のため、送風運転を徹底することが大切です。

また、冷房を使用しない冬季は内部が湿気りやすくなるため、週に1回程度10分間の送風運転を行うことでカビの発生を抑制できます。

予防方法2.定期的にフィルターを掃除する

2週間から1か月に1度の頻度で定期的にフィルターを掃除することも大切です。

フィルターに付着したほこりや汚れはカビの栄養源となります。

さらに放置しているとエアコンの性能低下を引き起こすため、こまめな清掃を心がけましょう。

予防方法3.汚れている箇所は拭き掃除をする

目に見える汚れの清掃も、カビ予防には欠かせません。

特に吹き出し口やルーバーは、結露やほこりが付きやすい場所であるため、月1回程度乾いた布で丁寧に拭き掃除をしましょう。

頑固な汚れには、薄めた中性洗剤を使用します。

ただし、洗剤を使用した場合はきれいな布で水拭きし、最後に乾拭きしてください。

7.エアコンのカビは早めに対処しましょう

エアコンのカビは、放置すればするほど深刻化していく厄介な問題です。

カビの胞子は目に見えないうちから増殖を始めるため、気づいたときには大規模な清掃が必要な状態に陥っていることも少なくありません。

特に注意すべきは、カビによる健康被害のリスクです。

アレルギー症状や呼吸器系の不調を引き起こす可能性があり、小さな子どもや高齢の方がいる家庭では早急な対応が求められます。

自力での掃除が可能な部分にカビが生えている場合は、フィルターやルーバーの定期的な清掃から始めましょう。

ただし、内部の分解が必要な場合は、安全面を考慮して専門業者への依頼をおすすめします。

また快適な室内環境を維持するためにも、日常的なメンテナンスの一環としてエアコンのカビ対策を行うことが大切です。

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